Vol.3 Apr. 4,1997

皆さんお久しぶりです。
前回、このコーナーは去年の夏前だったような.....
なんやかんやとありまして、季節はめぐり、もう桜がほころぶ季節になってしまいました。
別に儚んでいるわけではありませんが、西行の如く歌でも詠んで見たい気分になります。
無意識に学が滲み出る私の新作CDのレコーディング作業も後少しのところまで来て、ふと世の中を見渡すと.....
ほころぶどころか散り始めとるやないかい!

そんなわけで、耳寄りな話をきいたもので、今回もギターの話です。
もうすぐケビン・ライアンと言うギターが日本に入ってくるらしいです。
ちなみにスペルは知りませんが、噂ではなかなかのギターらしいです。某有名フィンガーピッカーもオーダーしたと言う話を聴きました。
入荷したら試奏させて貰えるらしいので、今から楽しみにしています。ちなみに、小売店の店頭に並ぶかどうかは現在未定らしいので、どこへ行けば見れますよと、お伝え出来ないのが残念です。
皆さん、私に問い合わせないように。
ケビン・ライアンと言う名前を覚えていればそのうちどこかで巡り会えるでしょう。楽器とはそんなものだと思っています。
とは言っても私がそのギターを買うかどうかは別にして、本当に良い楽器を手に入れるのはなかなか難しいものがあります。
その昔、レコーディングを控え、ギターを物色していた私の知り合いでギタリストの某M氏は、四谷のリングギターで、タッチの差で売約になってしまっていたBourgeoisギターを止せばいいのに頼み込んで試奏させて貰い、挙げ句の果てにそこに捜していた音色を発見して、あまりの悔しさに「キャンセルになれ〜」と低い声で1週間ほど唸っていたそうです。
M氏によればタッチコントロールが誰でも出来ると言うわけではないが、珍しく骨のある音がするギターだったとのことです。
近頃はBourgeoisギターも随分日本でも見かけることが出来るようになったようなので、M氏が惚れ込んだ音が現在でもする事を願いつつ時間が空けばこちらもチェックしたいと思っています。
願いつつと言うのは、どうも日本で容易く数を見れるようになったブランドはそれ以前とどこか違うものが多いような気がするのは何故でしょう?
日の本のギター弾きをなめてもらっちゃー困るのですがね〜
それ程までにジャパンマネーは魅力的なのでしょうか?
欧米のクラフトマンに江戸の職人気質と飛騨の大工の心意気を是非とも勉強して欲しいものです。

そうそう、前回気になっていたギター達は残念ながらどうしても日程の都合がとれず、試奏出来ないまま既に売れてしまったらしいです。
買った人、どうでした?

では、また。
なるべく近いうちに.....


4/4 1997
小松原


最近のお気に入り

BREEDLOVE GUITAR CO,
RD/R

東京は四谷のリングギターで見つけました。 このVol.1でも紹介したメーカですが、 なんと言っても歯切れの良さが魅力でしょう。
内部も非常に変わった構造をしています。
語弊はありますが「成功したGIBSON」と言う感じで、音のキャラクターが非常にはっきりしていて、好感が持てます。
これはスプルーストップですが、昔、試奏したシダートップのものと比較しても基本的に同じ音色なので、このメーカの音がこういう音なのでしょう。
最近ビデオで見た、アレックス・デグラッシやそれまではソモギを使っていたエドワード・ガーハードも今はこのBREEDLOVEを弾いています。

本気で検討してしまう小松原お勧めのブランドです。

5/24 1997
小松原